Information
The Parallax View
2021年12月1日発売 全9曲収録
レーベル:Amp-mutation
販売価格:¥2750(税抜価格:¥2500)
<収録曲>
1.解体
2.アーリーサマー
3.心臓ぬき
4.A.N.G.E.L feat.川本真琴
5.まるい窓
6.呪詛
7.ワンダーウォール(album ver.)
8.大人はわかってくれない
9.Lilith
ニイマリコ 「The Parallax View」
スリーピース・フィメールロックバンドHOMMヨのギターヴォーカルとして活動していたニイマリコが、2020年、HOMMヨの活動休止をきっかけにソロ形態の音楽活動を本格的に開始。コロナ禍においても精力的にBandcampで発表していたDTM楽曲をベースに制作したフルアルバム「The Parallax View」がとうとう完成した。プロデューサー/アレンジャーとして剤電を迎えレコーディングをおこなった本作は、ゲストヴォーカルの川本真琴から、バンド時代からの盟友・冷牟田敬(ex.paradise、昆虫キッズ、どついたるねん)やtomoya lno(NEHANN)など、新しい世代のミュージシャン含め、実にバラエティ豊かな面々が参加。所謂ロックバンドのサウンド以外の楽器や要素も取り入れ、新たなアプローチに挑戦している。流行に流されない、確固たる意志に貫かれたダークでポップな音楽性、ロックへの深い愛情をHOMMヨから引き継ぎつつ、現在のニイマリコそのものが浮き彫りになる一枚である。
2021年12月1日発売 全9曲収録
レーベル:Amp-mutation
販売価格:¥2750(税抜価格:¥2500)
<収録曲>
1.解体
2.アーリーサマー
3.心臓抜き
4.A.N.G.E.L feat.川本真琴
5.まるい窓
6.呪詛
7.ワンダーウォール(album ver.)
8.大人はわかってくれない
9.LILITH
All songs written by ニイマリコ
Produced & Arranged by 剤電
Recorded & Mixed by 君島結(ツバメスタジオ)
Mastered by Soushi Mizno(Studio MASS)

Musicians are
ZIE : Keyboards & synthesizers,piano,acoustic & electric guitars,bass,percussions,programming,voice
冷牟田敬 : electric guitar
on track 2,3,4,6,7,8,9
AK.okamoto (KLONNS/家主/Material Gold Park) : Drums & percussions
on track 2,3,5,9
Golpe Mortal (Discipline) : Beat
on track 1
富烈 (Discipline/kumagusu) : Sax
on track 3
Tomoya Ino (NEHANN) : Acoustic & electric guitar solo
on track 4
Momoka Amemiya (Strip Joint) : Trumpet
on track 5
川本真琴 : Vocals
on track 4
Hair&Make-up : YOSHI.T
Styling : Kazuki Abe
Cover & Art Direction by Daisaku Maeda
Photography by 星野佑奈
A&R:シマダマユミ(TRASH-UP!! RECORDS)
同時リリース
「ワンダーウォール(new single ver.)」
Movie
Comment
よしもとよしとも
漫画家
古い音楽聴いていろいろ発見するのも楽しいんですが、やっぱリアルタイムな表現でぐっとくるものに出会った時が一番やる気が出ますね。
自分が今後何か描く上でインスピレーションになるかどうかが音楽の一つの基準になるんですが、このアルバムは確実にその一つになります。
川本真琴
世界がつながってることを感じた。
ニイマリコちゃんの気持ち、
まっすぐで、曇り空の日でも
遠くにひと筋の光が地上に降りて来るよう。
心はとても大事って 言ってくれてる。
私達は皮膚一枚で離れている。
でも皮膚がなかったら液体になって
つながる。それに皮膚も細胞だから
みんな本当は離れていない。
田島ハルコ
ミュージシャン
まず、かっこよさの向こう側でなんかしらの面白い音が鳴っていて超最高!と思いました。ダークでアヴァンギャルドかつポップとは、なんと良いことでしょうか。さまざまなジャンルを粉々に砕いたラメのように煌びやかなサウンドの中で、ニイさんの歌声とワードセンスが厳かなインパクトを放っています。本当に豊かで素敵な音楽だと思いました。
YUKARI
Limited Express(has gone?)、ニーハオ!!!!、DEATHRO
いつかの未来、音楽を禁止された世界。
ある音楽を、ひとりの少女が冷たい部屋の片隅で聴いている。
最後の希望。
それが、このThe Parallax View。
透明で鋭くて、切なくて。
そんな映画、誰か撮ってくれませんか?
ヤなことそっとミュート

<なでしこ>
映画のような壮大な雰囲気に一気に飲み込まれました。
そしてニイさんの人柄を感じる、優しく寄り添ってくださるような歌声とメロディーがとても素敵でした!
<間宮まに>
ソロアルバムリリースおめでとうございます!
エキゾチックで幻想的な音色の裏にどこか不穏な空気が満ちていて、HOMMヨさんとはまた違うニイさんの魅力を存分に感じました。
眠れない日の深夜から明け方にかけて聴きたいアルバムです!
<彩華>
ニイさんの世界観にどっぷりと浸れる、そんなアルバムです。曲によって色々な角度からニイさんの世界を楽しむことが出来ました。私のオススメは『大人はわかってくれない』です。皆様も是非ご視聴ください!
<南一花>
CD発売おめでとうございます!
ニイさんは私たちヤなことそっとミュートの歌詞を沢山書いてくださっていていつも感情を込めて歌わせていただいていています。
ニイさんの歌詞にいつもステージで背中を押してもらっているような感覚があります。そんな心強いニイさんのアルバムは皆様の生活に様々な色を見せてくれるそんな一枚です。
ニイさんの音楽がたくさんの人に届きますように!
石井モタコ
オシリペンペンズ
一点を見つめて、それに向かって走り続け、ときには己の身を削って、練り作り上げたのだなと、私はこの曲達を聴いて思いました。
覚悟のようなものを感じました。
山田参助
漫画家
ニイマリコの作品に触れるときたびたび感じることだが
このひとの歌はいつも「どこかからどこかへ移動している途中」の人のような印象を受ける。
別の言葉でいうなら「未完成」という言葉になるだろうか。
「今やっとこの山頂まで到達したところを見てよ」というよりも
「今旅先で移動中なんだけどちょっと電話してみたよ、元気?」みたいな感じ。

そんな旅の途中のニイさんからの新しい交信がこの「The Parallax View」だ。
「完成」したばかりの作品に「未完成」という言葉をかけるのはちょっと失礼なようなヘンな話だが、
収録曲の詞の中にもその手掛かりがあるように思う。

本気で汗を流して
いつも完成させないで
私はそれでよかった
なんのためと 言われても
『アーリーサマー』

飛び降りを逆再生にして
きみはやっと ここに立ってた
『呪詛』

極めつけは、私にとってアルバム中最もポップ力(ぢから)の強いと思えるダークなドラえもん主題歌のような『大人はわかってくれない』であるが、
ここに表現されているものも「成熟への抵抗、未完成への共感」であろう。

むっ、「であろう」、と書いてしまったところで
(それは言い過ぎだ、よくある言葉に流されすぎているぞ)
と心の声が聞こえたのでちょっと立ち止まってみましょうか。

(休憩)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
(休憩終わり)

例えば。ニイマリコ世界にはもう一枚レイヤーがかぶさっていて、
『「成熟への抵抗、未完成への共感」を内包した創作物、芸術への信頼』を表現したものがニイ作品であり、
ニイさんの根幹に重要な根を張っているであろう「BL」への信頼がそれらとリンクするものなのではないか。

おっ、こう考えるとニイ作品に感じられる「ちょっとメタな感じ」の謎に少し迫れるのでは?

『心臓抜き』『まるい窓』に通じる「BLみ」と「メタ感」。
この二つの要素をレイヤーで重ねると「二次創作BL」という言葉になり、
今までニイ作品を「BLだ、BLだ」と言ってきたが、
「二次創作」という言葉も入れ込んだほうが解像度が高くなるような気がする。

「BLみ」を超えて「二次創作BLみ」までもを感じさせるロック・ミュージシャン、
それが2021年のニイマリコのほかに類を見ない強力な個性である。

ニイ作品の「未成熟」志向について考えてみたが、
このアルバム最後の曲『LILITH』は例外的に「未成熟を失わず成熟を試みる」ということが歌われている。

「社会に目を凝らし真理をつかみ取る」
「未成熟な衝動を否定しすぎない」
「後続の未成熟な者の邪魔をせぬように注意しながら見守り、ともに歩く」

そんな事象がニイ特有の清冽で慈悲深い語り口で詞になっており、それがニイさんの考える「成熟」なのだろう。

バンドから新ユニットを経てソロへ。
自身の変化の過渡期からまた次の過渡期、また新しいどこからかどこかへの移動中のニイマリコはどんな歌を聴かせてくれるだろうか。
まだまだ。もっともっと楽しませてもらいたい。

向こう側にバスが来たのなら
こっちもすぐに来るよと言った
信じ切っている 人達はいつも
不思議な軽やかさを 纏ってる
『LILITH』
紗久楽さわ
漫画家
ニイさんによって紡ぎ謳われる、きみ、あなた、あいつら、彼、ぼく、俺、ぼくらの世界。
遊び場のような、世界のような、暗い森の中、沼の底のような。
でもとっても綺麗でかわいい。求めたり、いらないふりをしたり、
そんな二律背反の愛しい歌が溢れています。ニイさんの歌声には孤高を感じます。
でも、寄り添ってくれる、不思議な歌のように思えるのです。
Profile
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ニイマリコ
広島県出身。2005年よりスリーピース・フィメールロックバンド・HOMMヨのギターヴォーカルとして音楽活動を開始。EP、シングル、ライブ盤など含め8作品を発表、様々なジャンルのアーティストを招いての自主イベントなどもコンスタントに開催した。BARAMONや井手健介と母船などで活動するギタリスト羽賀和貴との昭和歌謡ユニットduMo、トラックメイカー/ラッパー/ライターのワニウエイブとのユニットGhostlegでは歌唱、作詞などを担当するなどジャンルを特定しない音楽活動も並行しておこなっており、2020年にはHOMMヨの活動休止に伴いソロ形態の音楽活動を本格的に開始。

また、ヤなことそっとミュートなどのアイドルグループへの歌詞提供、『ユリイカ』『文藝別冊』などへの寄稿をきっかけに執筆の機会が増え、タバブックス『仕事文脈』では「男には簡単な仕事」を連載中。フェミニズム的な視点から執筆することも多く、社会や身の回りに起きている問題、疑問から目を逸らさない姿勢をマイペースに貫く。

様々なゲストとマンツーマンでトークするYoutube番組「ニイマリコの結討広場」の配信やBLトークイベントも定期的に開催を継続するなど、よりオルタナティブに活動範囲を広げている。